非常にゆっくりと移動する台風6号はまだまだその影響は去ったわけではありません。地震と比べると事前に予想可能とは言いつつも、突風が吹いたりすると思いもかけない形での危険が予想されますから、基本的には台風の接近時には旅に出ないことが最も大事でしょう。
運悪く旅や移動の途中の場合、なし崩し的に車中泊という状況になってしまう場合も考えられます。できれば室内で台風をやり過ごすためにホテルや24時間営業の入浴施設などに逃げ込みたいところですが、今回のように高速道路が通行止めになりそれにともなう渋滞に巻き込まれたような場合は距離を稼ぐ移動をすることも厳しいでしょう。基本的に車の外に出ないまま一通りのことができるものを用意しておくことをおすすめします。
車で移動している際の災害時の準備の基本は、まずは刻一刻と代わる天気や交通情報をいち早く入手することです。定時のラジオが基本ですが、渋滞にはまり、通行止めなどの影響でどうにも車列から抜け出せないような状況も考えられます。そうした場合はガソリンの節約のため無駄にアイドリングをすることなく、乾電池式のランタンで室内を照らし、ポケットラジオで情報を入手しましょう。ラジオの定時放送まで待てない場合は、携帯電話やスマートフォンで高速道路・一般道の渋滞情報を入手し、安全に移動が可能ならば少なくとも土砂災害の恐れのない場所まで移動したいところです。ただし土地勘のないところで、夜移動するというのは大変危険なので、むしろ同じような車が多くいる状況の中待つというのも判断としては十分にあり得ます。道の駅や小さな駐車スペースで仮眠を取るという選択をする際も、近くに同様の行動をしている車があるところでやるようにした方がもしもの時を考えると好ましいでしょう。ただ、天候の状況でどうなるかわからない中、いざという時にはすぐに跳ね起きて車で移動できるように、運転席周辺のスペースだけは車中泊仕様の準備をしない方が賢明です。
風や雨が強い中、どうしても外へ出なければならないような場合、状況によっては傘が役に立たない場合もあります。車の調子がおかしくなったような場合、エンジンルームを開けて作業するような場合でも、傘を差しながらでは作業の効率はかなり落ちるでしょう。そんな時のために、100円ショップで売っているようなものでもいいですので、雨合羽を一つ車に積んでおくと安心できます。雨合羽は本来の使い方とは別に、何らかの状況の変化で外気温および車内の温度が下がったような場合でも防寒着の代わりとしても使えます。新聞紙を雨合羽と服との間に入れることで保温効果はさらに高まります。
外で作業をする場合、ランタンとは別にヘッドランプを用意しておくと両手を自由に使える分有利です。以前このブログで紹介したGENTOSのGTR-931Hはおすすめですが、他のものでも構いません。ただ、防水をうたったものでないと雨の時に使えませんので注意してください。もちろん、明かりやラジオをいざという時に使うための電池の用意はしっかりとしておかなければなりません。私は常に余分な充電池を余らせて用意しているのでそれほど心配はしていませんが、いざ使おうとした時に電池が切れていたのではしゃれになりませんから(^^;)、実はその点が災害時に一番重要だったりするかも知れません。これも、日々さまざまな機器に充電池を使いながらローテーションをしていればそうそう問題にはなりませんので、電池を使い捨てない生活というものを検討する余地はあります。今後、どの程度の台風が日本に向かってやってくるかわかりませんが、その時になってあわてないように最低限の準備をしておきましょう。