割賦販売の怖さ

 これを書いている5月24日に日付けが変わったと思ったら、また東北地方に大きな地震という速報が入り、ちょっと身構えてしまいました。幸いにして交通網の乱れなどはないようですが、大きな地震だけに余震の恐れは続くかも知れません。大きな揺れのあった地方では十分に気を付けてしばらくの間はお過ごし下さい。

 さて、表題の話に戻りますが、多くの人がそれほど意識しないながらも、変わったと思うものにお金の使い方があります。今では電子マネーで決済することも当たり前になりましたが、ちょっと前までは現金でないと駄目だという方は結構いて、クレジットカードなんてもってのほかだと思っていたような方も多かったように記憶しています。

 私自身、クレジットカードの利用に慣れてくるに従って、カード使っての買い物は便利である思っていますし、クレジット利用ポイントで相当いろいろなものをいただいたので、カード会社には大いに感謝しています。しかし今は、逆にガソリンなど必ず使うもの以外はほとんどクレジットカードを使わなくなってしまいました。あまり振替口座の残高を意識しないまま高額の買い物をネットでしてしまい、冷や汗をかいたことがきっかけでした(^^;)。

 現在クレジットカードを使っている方の多くはそれほど怖さを感じないかも知れませんが、もし振替口座の残金が足りなくなってクレジットカードで買ったものが決済されなかったとしたら、信用情報に大きな傷が付きます。そうなると、実害としてローンを組めなくなるなどのしゃれにならない状況になってしまいます。

 私の場合のクレジットカードの利用の仕方は常に翌月一括払いにして割賦販売にはしません。その分口座の残高が計算しやすいので、何とか無事に決済を滞らす事なく済んでいます。私の個人的な考えではありますが、割賦販売で物を買っていると、延々と以前に購入したものに金を払い続けなければならず、金銭感覚はさらにおかしくなってしまう気がするのですね。ですからある例外を除いて割賦販売で物は買っていません。その例外というのが、携帯電話を購入する場合の携帯電話本体の割賦販売なのです。

 今の日本の携帯電話会社で携帯電話やスマートフォンを買う場合、特定のオプションを付けることで売価から月々の支払い分から定額を割り引くような仕組みがあることで、多くの人は毎月の携帯電話&スマートフォンの代金として数千円から数百円というくらいの負担になっていることが多いでしょう。支払い自体は少ないため軽く見がちですが、月数百円といっても立派な割賦販売により購入しています。もし10代から20代くらいの人でこの支払いを甘く見て、一回でも割賦販売金額が滞ってしまったとしたら、その内容が信用情報に記載され、結果として将来車や家を買おうとローンを組む際の障害になる危険性が指摘されています。たった数千円のために人生がおかしくなってしまうという危険性も携帯電話会社との割賦販売契約には潜んでいるということを多くの人はしっかりと認識するべきでしょう。

 学生の場合は自分で買わないで親の口座から振り替えという形になるでしょうから大丈夫でしょうが、高校を卒業した後で、自分のお金でやりくりするような方は、割賦販売の仕組みについてしっかり学習し、自分で使える範囲外でお金を使うことに関しては慎重であって欲しいと思います。最近は電話料金については紙ベースでの請求書も来ないような形で推移しているので、毎月しっかり金額の確認をするかできるだけ毎月の電話関係の代金を同じような金額で揃えるようにプランの見直しをしたり、データだけでなく通話定額のプランなども検討し、電話代は毎月いくらというイメージを感じられるような電話の使い方を目指すのがいいかと思います。


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割賦販売の怖さ」への6件のフィードバック

  1. のらくろ 投稿作成者

    はじめまして、のらくろと申します。共感した記事があれば今後コメしたいと思っていますのでどうぞよろしく。
    >あまり振替口座の残高を意識しないまま高額の買い物をネットでしてしまい、冷や汗をかいたことがきっかけでした(^^;)。
    私がこの問題に直面して顔面蒼白になったのはかれこれ20年前になるでしょうか。大きな買い物を「リボ払い」にしたことで、いつまでたっても返済が減らなくなってしまったのが気になって、クレジット会社に返済の終了についてしつこく問い合わせたら、ようやく残金総額と支払い完了予定時期の明細が送られてきて、今からみれば大した額や期間ではなかったのですが、当時は「え~っ、こんな金額をこんな先の時期まで払うのかっ?」となったことをいまさらながら思い返しております。それ以来、
    >私の場合のクレジットカードの利用の仕方は常に翌月一括払いにして割賦販売にはしません。
    としました。90年代からクレジット払いにしているのは、ポイント獲得が主な目的でしたから、リボ払いの金利がポイント還元分を超えては何の意味もなくなりますので。
    今回のお話はたいへん重要なことですから、特に今年就職されたような方でこちらの読者であられれば、本当にキモに銘じてほしいことなのですが、一方で「クレヒス」=クレジット・ヒストリー(クレジット履歴)が30代や40代になって全くないというのも、住宅ローンの審査が厳しくなるとのこと。これに対応するには、従来銀行口座引き落としにしていたものをクレジット払いに変更すれば、手堅くクレヒスを積み上げていくことができると考えられます。電話代についてはてらさんの今回エントリーのとおりですので、一番無難なクレヒス形成は-この時期いまいましくなるかもしれませんが-電気代なのかなと思います。ガス代は都市ガスでないとあまりクレジット対応してませんし、水道(下水含む)代はクレジット対応がまだまだ稀な部類に入りますから。

  2. てら 投稿作成者

    のらくろさん ご丁寧なコメントありがとうございます。
    今の世の中、全くクレジットカードを使わないで生きていくということも大変で、例えばここで何回も紹介している月額千円以下のデータカード、IIJやイオンのデータカード契約はクレジットカード以外での決済はできないようになっています。全くクレジットカードを作ったことのない方がカードを作る場合、審査で落とされることもまれにありますが、大手スーパー系やガソリンスタンドのカードは審査が通ることが多いと言われていますので、家族と一緒に住んでいて公共料金を切り替えできないような方はネット関係の定額支出をカード支払いに切り替えるのもいい方法かと思います。

  3. 匿名 投稿作成者

    割賦購入が悪いのでなく、割賦だと金利が上乗せされているので損ということですね。複利の怖さは数字で認識させるべきです、小学校で。

  4. てら 投稿作成者

    ウィキペディアの「信用情報」の項目で、以下のような記述があります。(以下引用です)
    ————————————————————————-
    2006年から開始された携帯電話本体の割賦販売あっせんによる分割払いについても、2009年頃から携帯電話会社が貸し手(割賦販売業者)として、CICへ端末本体の分割払い残債と月々支払情報の登録を行うなど、日常生活への関わりを深めている。
    ————————————————————————-
    (引用ここまで)
     割賦販売による金利の怖さはもちろんですが、例えば銀行振替で携帯電話会社と契約し、月々の通信・通話料のほかに携帯電話本体を割賦販売で購入していた場合でも、わずかな割賦販売分が問題にされる可能性も考えておいた方がいいでしょう。
     マンガの「ドラえもん」で月賦で物を買うことが「現代人の生き方」だと自慢に来たのび太くんのお父さんの兄弟の話がありました。
    http://blog.livedoor.jp/doraemon_vs_suneo/archives/1843717.html
     まさにこの話などは後払いの負担の怖さを子供に認識させる内容になっており、こういうものを読ませた方が説得力があるかも知れませんね。

  5. ted 投稿作成者

    トヨタの利益のほとんどは、金融収支によるものだそうです。販売の6割が割賦販売でその金利収入で世界有数の製造メーカが依存してるわけです。リーマン・ショック前のGMが金融会社と同じだったわけで「トヨタお前もか」って感じ。
    借金を抱えるか、債権をもてるかは山の頂上からどちらに転がるかの分かれ道。借金側になびきそうだったら、すぐに借金返さないと戻れません。

  6. てら 投稿作成者

    ted さん コメントありがとうございます。
    私の場合は幸いにも借金とは縁のない生活をしてきましたが、ちょっとした心の隙間から物欲が湧き上がってくると簡単に転げ落ちてしまう可能性が大きいという今の社会というのは怖いものです。
    今のところ、実際にあるお金以外に、すぐに入ってくるだろうというような収入をあてにして物を買うことは極力控えています。欲しいものが出てきた時に、自分の手元にあって自由に使えるお金の金額と比較することはもちろんですが、今の世の中突発的にお金がかかることというのは必ずありますので、使わないか使うにしてもさらに安いものを探す努力というのも大切ですね。

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