冬の旅は中止も視野に入れて十分な準備を

 2014年2月の関東に降った雪は、交通事情にさまざまな影響をもたらしました。雪が降る前の天気予報では、私の住んでいる静岡県内でもかなりの雪が降ると予想されていたのですが、経験上沖縄を除けばこれほど雪が積もらない場所はないと思っているので、今回もどうせ雨は雪に変わらないだろうと思っていました。

 結局、名古屋や神奈川・東京では雪が積もっていたのですが、静岡県中部南地区はずっと雨でした。その日はどうしても車で出掛けなければならない場所があり、雪だったら行けないなと思っていたのでほっとしたのですが、出掛けられたのはせいぜい近所まででした。

 今回の雪で、新幹線や鉄道が運休になるということは予想できましたが、まさか新東名が雪の影響のない部分もふくめて全線通行止になるとは思いませんでした。また、甲府方面へ向かう高速バスも運休になったりして、逐一情報が入ってくるにつけ、近所を回るくらいにしておいて良かったなとしみじみ思いました(^^;)。

 車での旅の場合、いくら通行止箇所があっても、それを避けて行けそうな感じがするので予定していた行程を何とか通してしまおうと思う場合があります。ただ、今回のように雪対策のない都市部の交通機能が麻痺してしまうと、いくら自分の車が雪道の走行がうまくできたとしても立ち往生したまま動けないようなトラブルに巻き込まれる可能性は高くなります。

 もし夜間に渋滞した車列の中で夜を明かさなくてはならなくなった場合、それが極寒の季節ならやはり大変です。食べ物や水を用意していたとしても、何とかして温かいものを口の中に入れたいと思うでしょう。しかし氷点下になっている気温の中で、例えば100円ショップに売っているカセットガスとカセットコンロを使おうとしても、その能力を発揮することはほとんどできなくなってしまうでしょう。先日のテレビレポートで、北海道の酷寒の町で、寒さ体験のイベントがあったそうですが、そこで調理をするために使ったガスボンベが寒さのために能力を発揮できず、お湯を沸かすことさえかなり時間がかかって大変だったそうです。

 私自身は持っていませんが、雪の中で立ち往生することに備えるなら、冬山登山をする人が用意するような専用のガスカートリッジと調理器具あたりは一緒に持って行った方がいいでしょうし、それ以前に雪道の走行対策についてもしっかりとした上で出掛けないと自分が渋滞の原因になって迷惑をかけることにもなりかねません。

 今回の雪の降り方は特殊で、数十年に一度のことなので、そこまで準備しなくてもいいよと言う方もいるかも知れませんが、雪に弱い都市を通るルートを計画している場合は、思わぬことで通り抜けるのに時間がかかって計画が崩れることは普通に起こり得るのではないでしょうか。まだこれからの季節、雪が降るような状況は出てくると思いますので、当地や目的地だけでなく経路にと考えている地域の気象情報についてもちゃんと確認の上、実際に出掛けるか否かの判断を下すようにしてほしいと思います。


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