修行のような旅もやり方次第で面白い

 衛星放送のBSジャパンで、以前テレビ東京で放送された路線バスによる長距離の旅のシリーズ「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」が放送されています。基本的に鉄道や高速バスは使わず、ひたすら路線バスを利用して目的地を目指すのですが、これがなかなか厳しい旅なのですね。行き先に着くまでその後の行程が確保されるかわからないので(複数のバス会社をまたいで乗車するので)、宿泊の予約も現地へ行ってからになるということは、最悪の場合野宿も覚悟しなければならないこともあり得ます。ちなみに、第2回の放送では東京から京都へと行かれていたのですが、そこで通った私の住んでいる静岡県では、交通の難所といわれている由比から興津へ抜けるさった峠(機種依存文字のためかなで表記させていただいております)を通る路線バスは運行されていなかったりします。そういった場合のみは例外としてタクシーに乗って移動するのが認められているようで、由比駅から興津駅まではタクシーで移動していました。

 テレビ番組の企画で予算のことは考えなくてもいいとはいえ、見ている分にはいいとしても実際に同じことをやろうと思う方はなかなかいないと思います。こんな旅をするくらいなら、全行程一人で運転する車中泊の旅の方がいかに気軽で楽に行程をこなせることかと思う方もいるでしょう。しかし、番組を見た方ならおわかりかと思いますが、そうした比較はしてもしょうがありませんし、番組の演出がどの程度あるのかという事を差し引いてみても、次の展開が読めないという点ではこういう旅のやり方もありではないかと思わせるものがあります。

 私自身の旅のやり方として、できるだけ事前に調べたり、行く先でもカーナビやパソコン、スマートフォンなどを使ってできるだけスムーズに進むことを目的にている点がありました。そんなやり方を捨て、とりあえずの目的地だけを設定して大まかに地図は見ても、道路上の標識や看板だけを頼りにできるだけ幹線国道を使わずに適当に進み、面白そうな場所を見付けたらブログのネタにもなるということで、積極的に寄り道し、その過程で失敗してとんでもない状況の中で車中泊をすることになってもそれを受け入れるだけの覚悟があれば、かなりスリリングな旅を体験できるかもしれません。

 私自身が単なる観光旅行に飽きてきたという事もあるのかも知れませんが、全く土地勘のない都市を抜けることを目的とした旅(例えば西からだと東京を抜けアクアラインを渡ってゴールとか(^^;))なんていうのも試してみる価値はあるかも知れません。とにかく、行こうと思ったら何の用意もせずにすぐ出掛けられ、宿が取れなくても全く問題ないという車中泊環境があるからできる旅というのも今後はやっても面白いかなと思います。

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修行のような旅もやり方次第で面白い」への4件のフィードバック

  1. yukikaze 投稿作成者

    とりあえず、関東圏だとテレビ東京の土曜スペシャルでそういうのが結構放映されてるような気がします。
    「街道歩き旅」のシリーズも、街道を歩くってだけで、内容はたいしてかわらないし(さすがに距離数ははるかに短いけど)。
    あと、関東圏で放映されてるテレビ番組だと「ロケみつ」の「西日本横断ブログ旅」もしばり方が違うだけで似たような感じ。
    いや、だから面白いんですけどね。
    ちなみに、ある程度目的が決まっていて、どうやって行くといいかとかってことを知りたいなら(あくまでテレビ番組で)、「いい旅夢気分」とか「厳選!!いい宿ナビ」とか見ると思いますよ。
    どちらも旅バラエティにくくられるような番組ですけど、目的が全然違うので、見方が違っちゃうのはしかたありませんね。
    ちなみに、わたしは旅行に行くときはきっちりした目的は決めていかないのでなんとなくローカル路線バス的な旅行が多いです。
    目的があって遠くへ行くのは、私にとっては仕事が多いので、どうしてもきっちりした下見とかすると仕事をしてる気持ちになってしまうので、プライベートの旅行は日取りと方角くらいしか決めません。ちなみに目的がはっきりしてないから、アクシデントで全然違う方向へ行ってもストレスを感じることとかはないですね。
    予算もぶっちゃけ丼勘定でもある程度なんとかなったりします。なにせ、大きな街で24時間営業のファミレスやカラオケ屋さんで一夜を開かしても問題なかったりしますので。
    私の感覚で書いてますので他人様には違う感覚を持たれるかもしれませんが、「楽をしたいならパッケージツアーとかでいいじゃん?」ってつい思っちゃうような人間が見る番組だと思ってください。

  2. てら 投稿作成者

    yukikaze さん コメントありがとうございました。
    昨日まで行っていた旅もきつかったのですが、一人で回っているうちはそうした大変さも含めて楽しんでいる部分があります。普通はゆったりのんびりするために旅に出る方がほとんどだと思いますので、紹介した路線バスの旅のような番組は、バラエティ番組として見るのを楽しむような感じで作られているのでしょうね。
    日々の仕事などで疲れた体をリフレッシュするためには何も考えることなくゆったりできるのが一番かと思いますが、それこそテレビ番組のように結末が簡単に予想でき、出掛ける前に旅行記が書けてしまうような旅というのは個人的にどうなのかと思ってしまいます。そうした旅自体がストレスになってしまうことに気を付けながら新たな旅を楽しんでいきたいですね。

  3. 熱烈読者 投稿作成者

    数年前にCBCテレビで放送していた地名しりとりもこの仲間に入りますね。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E5%90%8D%E3%81%97%E3%82%8A%E3%81%A8%E3%82%8A
    ある土地で、通行人を捕まえてその地名を使ってしりとりをするのですが、
    必ず行ったことのある場所でなければならず、その場所までは新幹線や飛行機は使用禁止
    (船が無い場合のみ飛行機可能、またタイが出たときも飛行機は可能でしたが)
    これで東海三県のうち三重だけが出ず、延々4年近く続いた企画です。
    ちなみに土地勘は誤字です。土地鑑が正解ですね。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%9F%E5%9C%B0%E9%91%91

  4. てら 投稿作成者

    路線バスの旅はすでにさまざまな経路で実行したものを放送済という事で、今後どうするのかという感じはしますが、いわゆるバラエティー型の旅番組というのも行ったことがあるところが出てくるとついつい見てしまいます。
    CBCでは地名しりとりの次にやった「ごはんリレー」も見ましたが、あの手のものは行程が偶然に左右されてしまうことと、ゴールするのがいつになるのかわからないこともあり(それ以前に通りすがりの人の家に行ってごはんを作ってもらうことなど不可能に近いし(^^;))、真似をすること自体が無理なので、旅行の参考にはなりませんが、見ている分にはなかなか面白いものです。
    最近になって、東京近郊区間の運賃特例を利用した大回りの旅をやってみました。あまり皆さんにおすすめはできないものの、手軽で安全に実行できる修行のような旅ではありますね。

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