ラジカセもCDコンポも今は昔か

 音楽と人とをつなぐものというのは色々ありますが、技術の向上ということだけでなくインターネットを使ったサービスの出現とともにその様相はかなり変わってきたように思います。

 先日、近所の大型家電量販店が改装のため在庫品を放出するというので行ってきたのですが、その中にはここ何年かの状況の変化によって急速に見切り品になり下がってしまった品々を見付けることができました。

 小さなラジカセや、USBメモリーを差してメモリーの中の音楽を再生できるラジオ付きスピーカーなんてものは、もはや今の時代には求められないものに成り下がってしまいました。スマートフォンやミュージックプレーヤーを直接接続できるスピーカーについても、一世代前のiPhoneやiPod端子専用のものならばこれも製品としての寿命が長くなく、既に現在iOSの新しいのでないと動かないアプリも出てきたため、製品としてのメリットが消されてしまっています。

 そんな中、私がつい買ってしまったのがそうした専用端子の付いていないスピーカーの専用品で、接続はBluetoothとオーディオコードによるアナログ接続のみというものです。こうした製品なら、とにかくBluetoothやイヤホン出力がある端末ならほとんど使い回すことができますし、古いというだけで安くなってもそれなりに使い勝手があります。

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 ちなみに購入したのはSonyのSRS-BTV25というもので、4年以上前のものなので今さら性能について評価はできないにしても、4千円プラス消費税で購入してきました。先日から始めたアマゾンのPrime musicを使いiPad mini2から飛ばした音楽を聞いてみました。スピーカーの性能自体はそれほどいいというものではないものの、枕元で楽しむくらいだったら古いものでも十分実用になります。

 してみると、今後自分で持っているCDを聴くための方法としてCDプレーヤーは残しておくべきかとも思いますが、これもCD-ROMドライブのあるパソコンに取り込んでデータ化してしまえば同じようにスマートフォンやタブレット端末からBluetooth経由で音楽を楽しめるわけです。ここまで紹介したハードの中で、かろうじてオーディオ製品と言えるのはBluetoothスピーカーだけで、今の世の中はオーディオ機器を買わなくても済んでしまう世の中になっているということなのですね。

 もちろん、高音質を追求する場合には元の音をできるだけ原音に忠実に保存することが必要ですし、音を出す場合でも信号の増幅から出口のスピーカーだけでなく機器をつなぐケーブル類にも神経を使わなければなりません。そういうことで言えば決してオーディオ趣味が無くなってしまうということはないのですが、今年に入って多くの業者が音楽のストリーム配信を始めたことにより、この程度の音質で納得できさえすれば、もはや音楽ソフトを買ったり自分で編集する必要もなく好きな音楽を楽しめてしまいます。インターネット接続は音楽だけのために契約していることはないでしょうから、それに追加してわずかな支出をするだけで、いいのですから、いい時代になったものです。

 ちなみに、なかなかレコードもCDも買えず、それでも音楽を聴きたいと思っていた人たちはラジカセで音楽番組を録音し、さらに曲と曲の間のおしゃべりをカットしたりして一本のソフトとして仕上げるのには時間も手間もかかったものです。今はそうしたことを考えずとも、好きなミュージシャンの情報をスマートフォンで確認しながら聴いたり、ラジオもインターネットを使えばスマホでも聞ける時代ですから、そこまで音楽を追求しないものの音楽のない生活は考えられないという方は、使い古しのスマホやタプレっとか、型落ち・中古で安くなったものを手に入れ、それとBluetoothスピーカーと合わせて部屋での音楽セットを作ってしまった方が便利です。とりあえず今後は寝る前に落ち着いた音楽を聞きながらまったりと秋の夕長を過ごしたいと思っています。


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