ネットオークションでチケット入手の影響

 世の中には様々なチケットがありますが、最近自分で入手が大変なチケットを入手しようとは思わなくなってしまいました(^^;)。そういった性格なので車を使った予約のいらない旅にシフトしてしまっているとも言えるのですが、今回はネットによるチケット売買について考えてみたいと思います。

 昔からコンサートのチケットや交通機関の指定席など、手に入れるのに大変なものはありました。ただ、コンサートの場合は会場周辺にダフ屋が出て余っているチケットをその場で買い取るくらいで、そこそこ見たい人だけが買うし、乗りたい人だけが買うものであったような気がします。

 しかし、この構造はスマートフォンさえあればインターネットオークションに参加できるようになって劇的に変わりました。例えば、私が全く個人的に興味のないアーティストのチケットを入手できたとして、これをネットオークションに出せばそのチケットが希少なものであればあるほど個人的な利益を受けることができるかも知れません。こうした転売というチケット入手方法がいろんな問題になっていまして、先日もテーマパークのUSJが転売チケットでの入場を認めない方針を打ち出すなど、社会問題化しています。

 転売してお金を回すことというのはある意味経済活動といえるわけで、それを生活の糧としている人もいるかも知れません。そういう人は全ての情勢に耳をそばだてるように情報を入手し、チケットだけでなくゲーム機やオモチャまで多量に買い占めてプレミア価格を付けてさばくことで利益を得るわけですが、そうした人達の生活を支えているのは多少高くてもオークションで簡単に買ってしまう人達がいるからということも指摘されています。USJの転売チケット使用中止の決断は、まず転売チケットを買う人を無くす方向で考えているというところもあり、こうした流れが果たして他のコンサートや交通機関のチケットにまで波及していくか気になるところです。

 私自身の話をすると、以前は車と電車で旅をするのが半々といったところで、安く乗ることができる季節運行の列車の指定席券を何とかしてみどりの窓口で入手できたら電車で行き、手に入らなかったら車でという感じで指定席券ゲットに気合いを入れていたこともありました。しかし今ではオークション転売用になってしまったチケットが少なからず存在し、オークションで売れないで、かといって購入した人も乗れない状況になると、そのままオークションで売れなければ誰も乗れない場合もあるということに嫌気が差して、あまり予約を伴う電車旅をする気がなくなってしまいました。

 個人的には本当に行きたい人がチケットを買え、転売されたチケットは無効になり、無効になった分はその場でネット購入できるような仕組みができれば面白いなと思います。2002年のサッカーワールドカップのチケット争奪戦がまさにそんな風で、連日徹夜で地元での試合のチケットが出てこないかパソコンの前に座り続け、何とか地元開催の試合のチケットをゲットできた時は本当に嬉しかったです(^^)。また、転売を繰り返すことでしか収入を得られないような状況も変わっていって欲しいと思うのですが。


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