チャイルドロックの確認について

 私たちは普通、直接知らない人に車に乗れと誘われても、簡単についていかないわけですが、旅先で優しくされたりインターネットが介在することによってその警戒心が薄れてしまう事は当然あります。私も以前には同宿で仲良くなった人だったり、ネット関係のオフ会で集まり、会うのが初めての人の車に同乗して観光をさせてもらったことは何度もあります。

 現在でも車に相乗りすることを目的とした募集サイトがあったり、同じツアー参加者が他の参加者の車に同乗して楽しむツアーを扱うサイトなど結構あります。多人数が参加し、複数の車に分乗するケースならそれほど神経質になることはないかも知れませんが、事前にネットでコミュニケーションを取っているとは言え、全くの初対面の相手の事を全て信じて相手の運転に身を任せてもいいのかということは改めて考えると私自身も思い当たる所はありますね。特に、運転者と自分達だけという形になれば、どんな良さそうに見える人でもいざという時の事は考えておいた方がいいと思います。

 これは何も車に乗る側だけの話ではなく、運転者が自分だった場合にも当てはまるでしょう。善意でヒッチハイカーを乗せたら強盗の被害に遭ったという話もあります。個人的にはもしヒッチハイカーを乗せる事があったら、人数にもよりますができるだけ助手席には乗せないようにし、背後に気を付けるぐらいしか対応策はないかも知れませんね。

 そのような考え方に基づくと、車に同乗する場合、助手席でなく後部座席に乗ることをすすめられるというのは普通にあることだと思います。その際、気を付けていただきたいのは、自分から普通にドアを開けて乗り込めても、その逆ができるかということです。どういうことかというと、今の車にはどの車にも、子供が走行中にドアを開けてしまい転落してしまうことを防ぐために「チャイルドロック」という仕組みがあります。

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 写真は私の車のものです。チャイルドロックは後部ドアのわかるところにスイッチが有り、矢印の方向にスライドさせると中からドアを開けることができなくなります。よくあることではないとは思いますが、車に乗せられて長時間監禁されるような場合、あらかじめチャイルドロックをした状態で相手を後部座席に誘導したとしたら、普通では車の外に逃げることはほぼ不可能です。人の動きを拘束する道具を使わなくても車の中に軟禁することができるというのが、考えてみると恐しいことです。

 もちろん、知らない人の車に乗らないというのが一番なのですが、旅先で親切にされた相手の好意を断われないという場合もあるでしょう。考え過ぎだと言われればそれまでですが、ちょっとでも人の車に乗る際に不安がある時には、念の為にチャイルドロックが機能している状態なのか確認してから車に乗るようにした方がいいでしょう。もしチャイルドロックがかかっていた場合は、やんわりと「お子さんを後ろに乗せるんですか」というような会話をしてみて、どう見ても子供を乗せるような人でないことがわかったら、きっぱりと同乗を拒否するということも大事だと思います。

 日本はおもてなしの国と言われ、先述の相乗り者を募るサイトというのも社会全般における公共マナーや安全性の高い社会であるからこそ存在しえるものだと思いますが、ごくまれにそうした状況を逆手に取るような人がいるのも事実です。最終的には自分を守ることができるのは自分だけということもありますので、細かい話ではありますが注意を怠らないようにして欲しいですね。


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