スマートフォンの電池持ちの不満はアプリで解消可能か

 最近ではスマートフォンを普通に使っている人が当り前になったせいか、スマートフォンを持つことによるハッキングの怖さについて、テレビのバラエティ番組でも語られるようになりました。

 ネット関係で言えば、迷惑メールにまともに受け応えをして架空請求にはまってしまうような詐欺被害はパソコンや携帯電話でメールやインターネットを使えるようになった頃から問題になっています。これがスマートフォンに端末が変わってしまったことにより、さらなる巧妙な手口が編み出されています。騙される方が悪いということで話をまとめるのではなく、騙す方もかなり使う人の心理を読み、ユーザーの心の隙間に入りこむような手段を使っていることを捉えながら、正しい知識を告知していくことで防げるところもあるように思います。

 ガラケーからスマートフォンに機種変更して多くの人が実感することはバッテリーの持ちの悪さでしょう。私が使っているここ1~2年に発売された機種については客観的に見てもひどい電池持ちのものはなくなっているように思いますが、一台でいろんなことをやりながら通話もガンガン使うような人の場合、電池持ちがいいと言われる端末でも一日はとても持たないと思います。一昨日見たテレビのバラエティでは、スマートフォンに入れることで電池持ちを改善するとうたったアプリを、発信元がわからないにも関わらず、届いた怪しいメールのリンクから直接入手し、実行することでスマートフォン内部の個人データが盗まれる事例があることを紹介していました。この行為を愚かだと思う方も多いとは思いますが、スマートフォンを初めて使った人にとっては電池持ちが改善されるかどうかは深刻な問題で、わらにもすがる気持ちで実行してしまうくらい、ガラケーから比べると電池持ちの悪さには頭をかかえているのかも知れません。

 テレビではそれ以上のことまでは話していませんでしたが、もしスマートフォン購入についてもクーリングオフが使え、あまりの電池持ちの悪さに絶望した場合、元のガラケーに戻せるようにできていれば個人的にはガラケーに戻すことを勧めたいところです。単純な興味でスマートフォンに変えてしまったものの、扱いの違いに戸惑ったあげく後悔する人は多いでしょうし、こうして抜かれた個人情報を使って成りすましの詐欺に使われたとしたら、最悪の場合情報を盗まれた人が詐欺の犯人として逮捕されるような事も有り得ます。ただスマートフォンを購入したばかりで2年間の割賦販売期間がまるまる残っているような場合はガラケーに戻すと言っても難しいと思いますので、話はやっかいです。

 スマートフォンの電池を使うことでまず考えられるのは、画面を長く明るく点灯させることで消費されるということです。普通に使っていて画面が見やすいのはバックライトが明るい時ですが、常に明るいままにしておくと、電池持ちが良いと言われるスマートフォンでも電池の減りは早くなります。状況によって自動で明るさを調節するような設定にしたり、多少暗くて見づらくても我慢できるぎりぎりのところに画面を設定するのがまずは大事でしょう。

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 電池と画面の明るさの関係についてはわかりやすいですが、知らなければどうにもならないところもあります。スマートフォンのアプリは携帯電話のアプリのように実行した時だけ動くのではなく、アプリがバックグラウンドでも動くので、特定のアプリが活発に動いたらその分電池も減っていきます。困ったことに、アプリとして導入してほとんど使っていないにも関わらず、バックグラウンドで動いていて電池を消耗するものがあるのです。そのアプリは何かというのは、アンドロイドの場合、設定画面から「電池」の項目を見ると、スマートフォンの中でどのアプリやシステムが動き、どれくらい電池の消耗に関与しているのかがパーセンテージでわかります。Androidシステムや、OSそのもの、Google関連のサービスについては常に動いていても仕方がない部分もありますが、自分でインストールしたもののほとんど使ったことがないようなアプリが電池を消耗させているのがわかった場合は、あえてそのアプリ自体を強制停止やアンインストールした方がいいのではないかと思います。私の場合ですが、他のスマートフォンと比べておせじにも電池持ちがいいとは言えないNexus5において、画面を消して何も使っていなくても一日で半分くらい電池が減っていた原因は、ほとんど使わないのに入れていた特定のアプリが悪さをしていたせいでした。Nexus5にはハッキングの恐れのない電源管理アプリを入れていましたが、そのアプリを起動していても、この厄介なアプリを指摘してくれることはありませんでした。ともあれ、何も使っていなくてもみるみるうちに電池が減っていく状況については、以上のような回避策を試してみましょう。またこれ以上長くなってもなんなので(^^;)ここでは詳しく紹介しませんが、特定のアプリを使ってスリープ状態になったら通信しない設定にしたり、バックグラウンドでアプリを起動させない設定のできるアプリがあります。本体の設定だけで節電の効果が見込めない場合はこうしたアプリを、信頼できるサイトから導入するのも一つの手ではあります。

 さらに、電池の消費についてはスマートフォン内部のシステムソフトで管理しているところがあり、その根本的な管理がうまく行っていない場合も考えられます。実例として、電池がすぐなくなり本体もカイロのように熱くなって評判も悪かったF-10Dという富士通のスマートフォンは、システムアップデートを最新のものにしたところ、劇的に電源回りの状況が改善されました。もし今使っているスマートフォンで、システムソフトを最新のものにアップデートしていない場合は、手続を行なってみて改めて確認してみることをおすすめしておきます。

 それでも普段の使い方が激しく、連日のように電池が持たない状況に陥る場合は、外付けバッテリーを導入して本体電池が少なくなったら充電してしのぐしかありません。くれぐれも怪しい言葉に騙されることなく、電池管理は設定の変更や信頼できる公式サイトから入手できるアプリを使って管理し、自分のスマートフォンの使い方を考えながら電池を節約する地道な努力こそが一番大切だということを理解していただきたいと思います。個人的には、スマートフォンでなくてもできることはスマートフォン以外で行なうようにすることが、究極の電池長持ちの方法だと思っています。


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