エコノミークラス症候群 フォローアップ検診のお知らせ

 昨日は仕事関連の研修で、朝一番から夕方までずっと同じ姿勢で机に向っていたのですが、はっきり言って車の運転を続けるよりきつかったです(^^;)。自分でいつでも休んだり体を伸ばしたりできる場合と違って決まった時間は大人しくしていなければならないというのは結構大変です。しかし考えてみると学生時代には毎日こういった感じで授業を受けていたわけですから、年齢を重ねるにしたがってこらえ性がなくなっているなあとしみじみ感じてしまいます。ただ、実際に震災の影響で長期の避難生活を送られていた方々というのは相当ストレスが溜まる現場で生活をせざるを得なかったわけで、避難所や車の中での生活は今はしていなくても、その時の体への影響が今の生活にも微妙に影を落としているのではないかと心配になります。

 先日お伺いした新潟大学の榛沢和彦氏よりまた連絡をいただき、新潟中越地震や東日本大震災による避難により、長期間避難所や車の中で避難生活をしていた方のためのエコノミークラス症候群フォローアップ検診が新潟県内二カ所で行なわれることになったという報告をいただきました。折角なのでこちらの方でも紹介させていただきたいと思います。

 特に普通の車で車中泊という形での避難を行なっていた方で、この種の検査を受けていない方には興味深い情報かと思います。車の座席をそのままにしての車中泊での就寝時に体に圧迫を受ける状態が続くことで血栓が生じていた場合、もし自分で気付かぬまま放置してしまっていたら、それが引き金になって心筋梗塞や脳梗塞を発症する可能性も0とは言えないのだそうです。このフォローアップ検診は名前の通り毎年行なわれているものですが、避難時の行動にある程度の心当たりがある方で、訪れることができそうな方は、いい機会であると思いますので訪れてみてはいかがでしょうか。詳細については以下のpdfファイルによるチラシをダウンロードしてご覧ください。

「20122.pdf」をダウンロード

 さて、避難生活でなくても車中泊の旅の過ごし方によっては水分補給を怠ると、血がどろどろになって血栓が出来やすくなってしまうしまうような状況があります。車中泊で寝るということを考えてみると、自宅で寝るのと比べてのストレスになり得るのは、キャンピングカーなど車の中にトイレがある場合を除き、夜中のトイレは車から降りて車中泊場所に隣接する公衆トイレを使わなくてはならないというところがあると思われます。

 そのため、特に女性の方などは夜中にトイレに行かなくても済むように夕食後からの水分補給を極端に抑える方もいらっしゃるかも知れません。しかし、エコノミークラス症候群予防の観点から言えば、寝る前に一杯の水を飲むことは血液をどろどろにしないための有効な方法であるのです。

 また、起床後の体の状態を考える時、寝ている間にかいた汗が体から失われていますので、起きて行動を開始する前にも一杯の水を補給しておくことが大事です。車中泊をする状況にもよるかと思いますが、飲料水を現地で調達できないことも考えつつ、車内にミネラルウォーターのペットボトルを用意しておくようなこともやっておくといいでしょう。小さな血栓が大きな病気への引き金になりうるということで今回紹介させていただいたフォローアップ検診が毎年行なわれていることを考えますと、旅行中の水分の取り方ひとつにも私たちは十分に気を付けていく必要があるのかも知れません。 


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