ウィルコム AQUOS PHONE WX04SH の魅力と個人的な評価

 私が持っている電話の中で、主に通話用に使っているのはウィルコムです。今改めて考えると携帯電話の方が便利な面もありましたが、現在は通常のプランに付けることで利用できるオプションプラン「だれとでも定額」によって状況は一変しました。月に500回、10分以内の通話なら通話料金の足が出ないので、毎月の通話料金が基本料+オプションプランのみの金額で抑えられるように努力しています。具体的には10分以上の通話になった場合に10分を超えた分は別料金になるので通話時間には気を付けています。またPHSの圏外にかかってきた場合には、私は他に持っている携帯電話に転送しているので転送通話している分の通話料金がかかってしまいますが、この点は仕方ないと割り切っています。かけてくる相手の事を考えると、知らせる番号は一つの方がいいわけで、そうして転送されてきた電話はなるべく早く切り上げるようにしています。こうして使っていれば、仕事や友人とのやりとりだけでなく、旅先で気楽に目的の宿やお店や施設、テレホンサービスなどに気楽に問い合わせなどもできるので、オプション定額分の980円分の元はだいたい取れています。

 私は現状では通話用の端末を契約し、基本料1,450円にオプションの定額料980円を付けて月2,500円ちょっとで運用しているのですが、もう少し毎月の料金を負担でき、携帯電話の業者がソフトバンク(プラチナバンド対応)でいいという場合には別の選択肢も出てきます。新しく出たAndroidのスマートフォン、AQUOS PHONE WX04SHの前評判は結構高く、出てからの評判もいいようです。私もこの端末は気にはなっているのですが、まずはその内容について紹介します。

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 スマートフォン自体の処理能力はデュアルコアで、メモリの搭載もRAM 1GB ROM 8GBと普通に使うなら十分です。防水にワンセグ、赤外線通信におサイフケータイ搭載とiPhoneには入っていない機能も満載です。この端末の最大の特徴は、今まで同社が出していたスマートフォンはソフトバンク網を使うデータ通信だけだったのが、PHSを搭載し、PHSの番号での通話だけでなくPHSによるデータ通信もサポートしています。さらにソフトバンクの回線ではデータ通信だけでなくソフトバンク網での通話も可能です(ソフトバンク回線の無料通話分はありません)。さらにPHS通信を使う場合に限って、追加料金無料でテザリングもできるようになっています。

 PHSによるデータ通信というのは下り最大400kbps程度とドコモのSIMカードを使った格安データ通信並みに遅いのですが、あの東日本大震災の際に携帯電話会社のデータ通信がアクセス集中によりつながりにくい状態になった際、ウィルコムの通話およびデータ通信は安定していたとされる話も多く聞かれていました。様々な状況を想定する中、ドコモauソフトバンクの携帯電話を使ったデータ通信が使えなくなってしまった場合に備えて、PHSを使ったデータ通信もサポートしているこのスマートフォンを導入するという手は確かにあると思います。

 料金体系はソフトバンク3Gのデータ通信を1GBまでハイスピードで使え、PHS通信は制限なく使えるという「ウィルコムプランLite」なら、基本料月980円にWEB接続料が月315円かかり、更にパケット定額料2,980円(1,980円というのはキャンペーン期間中の料金なので、サービスの価格としては2,980円が正しい月額です)で計4,725円でウィルコムとソフトバンクの2つの番号が入っているスマートフォンが維持できる計算になります(端末のトラブルが心配な場合、これに加えて月額498円のあんしん保証サービス加入も検討する必要があります)。これに「だれとでも定額」を付けると980円がプラスされますが、5,275円となります(あんしん保証サービス込みで5,753円)。普通にドコモauソフトバンクのスマートフォンを使う場合と比べると、PHSでの通話ならほぼ定額になり、データ通信も通常のデータ通信以前にもPHSでもできるようになります。もし携帯電話の通話やデータ通信が通話集中で使えないような場合でも、PHSから連絡が付けられるかも知れません。2回線分使えて毎月の料金は普通にスマートフォンを持つのと変わらないくらいですので、こういう形でスマートフォンを持つのもいいと思われる方が多いというのも頷けます。

 私の場合、この端末を今導入すれば、今私が使っているデータ専用のスマートフォンとPHS電話機、さらに転送にも使えるソフトバンクの携帯電話の3つを1台のスマートフォンにまとめるだけでなく、PHSエリアの穴をこの端末一台で埋められるのではないかという期待が持てます。どういう事かというと、PHS通話で圏外の場所にいる場合、この端末はプラチナバンドに対応しているそうなので、今までは圏外だったところでもスムーズに受けることができるようになる可能性が高くなるわけです。毎月の料金の方も、契約をまとめることができれば、基本料金が一本化されますから結果的に安くなると言えます。個人的には実に使ってみたい端末なのですが、この端末を購入する場合、購入したら3年間という長い間解約金が発生するため、その支払がいやならこの端末を使い続けなければならないという事と、ソフトバンク契約の回線には当然ホワイトプランが付かないので、午前1時から午後9時までの同社間無料通話ができなくなってしまうという問題があります。私の場合はさらにすでに今使っているソフトバンクの電話番号を知らせている人も多いので、こちらから掛ける時にいちいちその事を説明しながらPHSの番号で掛け無くてはならないところがめんどくさいですね。スマートフォン自体がプラチナバンド対応は有難いのですが。

 私の場合、せっかくの2回線なので、今使っているソフトバンクの番号をそのまま使えるようになるだけでもメリットが大きいのですが、携帯電話の番号についてはそのまま移行はできるようです。もっとも、そうしないで全てを別々の端末に分けるというのもそれはそれで便利なこともあります。

 オールインワンの端末独特の問題として私が指摘しておきたいのは、例えばPHSの機能には何の問題もないのにソフトバンク3G回線だけだめな場合でも端末を預けての修理ということになってしまいます。別々に端末を持っている場合はPHS以外の端末については通信カードの入れ替えで対応できることが多いので、極端な話どこかから安い白ロムを探してきてカードを入れ替えれば済むところ、ウィルコムを通じての修理になるのですが、その際、同じ機種の代替機が出るかどうかというのも不安なところです。ハードの仕様を見ると、電池は防水機能を持っているためか内蔵式でユーザーによる交換ができないようなので、交換するのにドッグ入りになりそうなのも不安要素ではあります。とりあえずは白ロムに登録して使う場合は故障時の補償がきかないので、そういった形での契約は控えた方がいいでしょう。今後PHSとソフトバンク回線が同居する形でさらに進化したスマートフォンの後継機が出てくるのならいいのですが、現在端末ごとに新たな料金プランを作っているような感じのあるウィルコムの現状を見ると、まだ方向性が一定しないような感じも受けます。今回のWX04SHがヒットし、同じ契約内容で利用できる後継機が複数出てくるようなら、その時には電話番号の問題が解決しているかもしれませんので、個人的には後継機に期待といったところでしょうか。

 でも私のように複数の回線をすでに契約せず、今までウィルコムだけの契約の場合は新たにソフトバンクの電話番号を取得できる分、購入へのハードルは低くなると思います。まあ今のソフトバンク契約を維持したまま導入するという手もあるのですが(^^;)、根本的な端末の割賦販売という購入方法に尻込みをする部分もあるので、もう少し様子を見つつ、次の電話機を選んでいこうと思います。心情的にはこのスマートフォンを使ってみたいところもあるのですが、様々なトラブルに対処する状況を考える時、PHS電話機は単体のものを持っていた方がいいような気もしますし、もう少し考えてみることにします。


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ウィルコム AQUOS PHONE WX04SH の魅力と個人的な評価」への2件のフィードバック

  1. 通りすがり 投稿作成者

    AQUOS PHONE esのPHSデータ通信は最大400kbpsです。
    プランLiteの合計金額は4275円で、誰とでも定額を含めると5255円です。
    既存のPHSと携帯の番号をAQUOS PHONE esに統合することは可能です。

  2. てら 投稿作成者

    コメントおよび、こちらの間違いの訂正ありがとうございました。ご指摘の点にはこちらの思い込みの他に計算間違いも含まれていてかなり恥ずかしいのですが(^^;)、先にこちらのコメントをご覧になった方は、そういった経緯で元のエントリーを注釈なしに変更しておりますのでどうぞご了承下さい。
    携帯会社からの移行について、ドコモとauからなら24ヶ月データ通信料を1,000円割り引くという発表がありましたが、肝心のソフトバンクから移行してもこの特典は使えないというのがちょっと残念です。

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