みかんをネットで選ぶための注意点

 昨日(2013年11月6日)、テレビ朝日の朝の情報番組「モーニングバード」を見ていたら、ホテルや旅館・レストランや百貨店が料理に使われている材料について違うものを提供していたというニュースをメインでやっており、司会者やコメンテーターが散々な感じで批判していました。私が旅に出た場合にはできるだけ地元のものを安く食べたいと思うわけですが、このような誤表示なのか偽装なのかわからない料理が当り前に存在するのはやはり困ります。番組内での批判の主なものは、消費者を莫迦にするなというものだったと記憶していますが、その考えで行くならば、同じ番組内で紹介していたプロ野球楽天イーグルスが日本一になったことによる「楽天日本一大セール」のありえない「当店通常価格」の表示についても、消費者目線で批判してもよさそうなものだと思いました。

 番組で紹介していたのは、その日の朝の時点で全ての商品の中で1番の売り上げを誇った「みかん5kg」でした。当日の新聞記事で、日本一セールで一番の売り上げがあったという記事の後追いをしたネタだったのですが、コメンテーターの方々はなぜみかんが全体売上の1位なのかその理由については首をひねるばかりで大した話にもならずそのコーナーは終了したのですが、みかんといえば食べるだけの私にだってある程度のことは予想出来ます。楽天のサイトのセール入口のページにはランキングが掲載されており、一番はじめに出てくるランキングは77パーセントオフのものです。改めてそのランキングを見てみると(当日のお昼ごろです)、番組で紹介されたみかんのお店(話の都合上A店とします)はその日のうちにランキングを下げており、かわりに別のみかんを売るお店(B店とします)が1位になっていました。ちなみに5kgの価格はどちらのお店も1,500円前後でしたので、いくら農産物は価格が変わると言っても、いわゆる割引前の「当店通常価格」は5kgで6,500円もセール期間を逃せばすることになってしまいます。ちなみに、以前のセールでよく見かけたのは、セール終了後に価格を現行販売価格付近まで修正するところも結構ありました。その際に書いたブログはこちらになりますので、興味のある方はご参照下さい。

http://syachu.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-7e26.html

 そうした細かいことを気にしない人たちが、目玉商品が主でほとんどまともに安い商品がない中、毎日食べるものだしそれほど高くないしという事で、気分を高揚させたまま77パーセント引きだということで購入に走ったことが予想されます。更に売上が伸びた理由としては、みかんはこれから収穫し、12月中旬から年末までに送ればいい品(A店B店の説明にそのように書いてありました)のため、限られた期間ではいくらでも注文を受け付けることができ、品切れ状態というものが存在しなかったというのも要因であるでしょう。繰り返しますが業界事情にもそれほど明るくない私でもここまで理由について語ることができるのですから、テレビの報道の仕方としてはちょっとどうかと思ってしまいました。記者会見で謝りまくっていて、全く反論できない立場の人たちのみを批判するものの、同じように消費者を莫迦にするような販売の仕方であっても、もし批判すれば逆襲があり、広告を引き上げられる恐れがある力の強いところには批判しないということなのでしょうか。というわけで、ここからはできるだけ主観を廃して、ネットでみかんを購入する場合の心得について、ネットで入手できる情報を使って説明してみようと思います。

 まず、私が毎年購入しているみかんは、静岡県の中でもかなりのブランドイメージを持っている「三ヶ日みかん」です。みかんの呼び名として「熊本みかん」「愛媛みかん」「和歌山みかん」「静岡みかん」など生産県の名を付けたものが見受けられますが、それぞれの農家さんが誇りを持って作っているみかんは、同じ県ならどこで採れても同じだということはないと思います。ブランドイメージを付けて売る場合、特定の別の名前が付くことが普通で、静岡に住む人にとって「三ヶ日みかん」のブランドイメージは絶大で、やはり素直においしいと思えます。というわけで、ここからは同じ楽天にも出店があるJAみっかびが運営している「アグリみっかびミカちゃんショップ」の中から紹介します。なお、お断りしておきますが、あえてこのお店を実名で紹介したのは、農協の出すものということで、価格的な面ではここでの売値を基準にした方がいいだろうと考えてのことです。実際に私が購入しているショップはここのお店より安く売っているところです(^^)。

 まず、三ヶ日みかんには「特選」「秀」「優」「良」「規格外」という五段階の等級があります。さらに大きさも「2L」「L」「M」「S」の大きさがあり、その組み合わせで値段が違います。ちなみに「特選」は「ミカエース」という商品名で出ており、一番人気のMサイズ5kgのもので5,400円します。しかし、最初に紹介した日本一セール用のみかんの通常価格よりも安いというのが何とも言いがたいところです。大きさによる味の違いというのはやはりあって、大きすぎると多少水っぽい感じが私にはし、甘さを取るなら皮の薄い小さいものの方がいいのですが、大きさが小さすぎても食べづらいので、やはり贈答用ならMの秀品か優品あたりを買いたいものです。個人的には金銭的な余裕がないということだけでなく(^^;)、甘みと酸味のバランスが自分の口に合うMの優品あたりでも十分かなと思います。話の種に最高に甘い「ミカエース」というパターンもやってはみたいと思いますが、やはり同じ金額なら多くのみかんをこたつで食べたいので安い方を取ってしまいます。ちなみに楽天に出ている農協価格は秀品5kgで3,300円、優品は2,900円です。大きさもそろっていて傷みもほとんどありませんが、長く食べないでいると腐ってきますから、早めに食べ切るのがおすすめです。

 ちなみに、最初に紹介した楽天ランキング入賞のA店B店について、その品質についての予想をサイト紹介から私が独自に判断したものも紹介しましょう。まずA店ですが、「○○県産訳あり」とあり、その訳とは大きさがバラバラの「無選別」であるということのようです。紹介したように大きさによって味にばらつきが出るのがみかんなわけですから、人によっては食べてみるまでわからないというのは不安かも知れませんね。次にB店ですが、△△県産の「お徳用熟みかん」とあります。糖度が11から16度というかなり甘いものの、ばらつきは結構あるようです。さらにみかんの大きさは一定しない「無選別」という事だけではなく、傷や黒点があったり青いものもあるのでブランドみかんとして出せないものを売るとのことで、贈答用には適さないと言うことまで書いてありました(^^;)。確かにみかんは見てくれだけではないとは思いますが、やはり通常時なら三ヶ日みかんの秀品が10キロ買えてしまう「当店通常価格」は何だという風に思ってしまいます。ちなみに、私が三ヶ日みかんを購入したところは今年の価格で(年によって価格はかなり変動するのでご注意を)、Mサイズ優品10kgで3,000円くらいでしたので、きちんと選別されて糖度も大きさも揃っているみかんとあまり値段が変わらないということで、77パーセント引き後でも高いと思いました。

 おいしいみかんを安く購入したいと思う場合、私のように住んでいる所がみかんの産地ではない場合、やはり違った種類のみかんを食べながら比較するしかありません。一応私のブログは車中泊をテーマに書いているので(^^;)、せっかくなら産地へ直接出掛けるというのはどうでしょう。最初に書いた通り、同じ県でも場所によって違いがある場合もありますので、足でそういった情報を手に入れるのもいいのではないかと思います。時期的に合わずに食べられなくても、産地にいる人たちに直接情報を聞いてある程度おいしく食べられる産地を特定した上で、生産者や組合・小売店がやっているネット通販を使うとか、いろいろ方法はあるでしょう。くれぐれもよく購入ページを読まずに勢いだけで買わない方がいいだろうということだけは確かですね(^^)。

(2013.11.7追記)

 以前から指摘していた楽天セールの「当店通常価格」について、これは二重価格ではないかという報道が新聞やテレビでもされるようになりましたが、シュークリームやイカ、iPhoneについては報道するのにみかんについて言及がないのは何故でしょうか。私の見たテレビ番組では、わざわざ店舗まで取材に行ってトップセールスの現場として好意的にみかん販売業者のことを報道していたので、手のひらを返しづらいのでしょうか。今回のセールでみかんを購入したものの、こうした報道に不満をもたれている方は、店舗側で受けてくれるかどうかはわかりませんがキャンセルできるかどうかを含めて問い合わせをしてみた方がいいかも知れません。


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