そもそもニッケル水素電池のみで車中泊可能なのか

 ここまで、ごくごく一般的な単3型のニッケル水素電池について紹介してきました。私自身の目的は、あえてサブバッテリーやポータブルバッテリーに頼らず、ニッケル水素電池で車中泊に使うであろう電源を確保することにあります。実際問題としてそんなことが本当に可能なのか、改めて検証してみることにしましょう。

 まず、乾電池では絶対無理な電装品というのは残念ながら存在します。湯沸しのための電気ポットや電気炊飯器などのクッカー類、冷蔵庫や、さらに究極では電子レンジは火を使わないで調理ができるため、車内で調理をしたい場合はサブバッテリーの整備が不可欠です。しかしながらこの点については、電気を使わない代替品を整備することでも対応は可能です。具体的にはどこでも使うわけにはいきませんが、カセットコンロやキャンプ用のストームクッカーやアルポットなら燃料さえ確保しておけばそれなりに使えます。冷蔵庫についてもカセットガスを使って冷やすものもありますし、先日紹介した+6℃で固まる保冷剤を高性能なクーラーボックスに入れて旅先で入手した氷で固めて使うことで、冷蔵庫と同等の保冷力を電気を使わないでも確保できます。

 また、冬の車中泊で電気毛布を使っている方もおられるかも知れませんが、車の外でお湯を沸かせるなら、湯たんぽで代用するという手もあります。お風呂上りのドライヤーというのはさすがに無理ですが、自然乾燥がどうしても無理なら熱風は出ませんが乾電池式の扇風機を使うという解決策しかないので冬はつらいかも知れませんが(^^;)。

 その他の器具については、結構乾電池が使えるものも多いので、そこに充電式のニッケル水素電池を入れて代用するパターンが使えるものがあります。具体的には、

・室内照明
・水用ポンプ
・テレビ
・ラジオ
・携帯電話、スマートフォンなどの充電
・扇風機、換気扇

 あたりでしょうか。テレビについては携帯電話やスマートフォンのワンセグで我慢できればいいでしょうし、パソコンを持って行く場合にはさすがに電池で充電するわけにもいかないので、走行中にバッテリー充電を行ない、夜間のみ利用可能なくらいの大型バッテリーを付けておけば何とかなる気もします。

 こうしてみると、全ての事を車の中でやりたいと思われる場合はサブバッテリー導入という方向になっていくとは思いますが、普通車での車中泊で装備のスペースがない場合もあるでしょう。今後は改めて乾電池で使えるグッズについて、ニッケル水素電池の性能を生かす使い方なども含めて紹介させていただきたいと思っています。


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