「dビデオ」から「dTV」へ ドコモの営業戦略とテレビ放送の行方

 私がchromecastを購入したタイミングに合わせたかのように(^^;)、ドコモのネット動画サービスが4月22日から名称が「dTV」にリニューアルされるというニュースが入ってきました。私自身はドコモの契約があるので、利用しているIDをそのまま使い31日間無料の体験ができるということで、まずはdビデオのサービスを使ってみました。

 使い勝手は普通ですが、まずは音楽ビデオをあれこれ見ている中では、内容によっては画面の粗さが目立つところもありました。それでも、主にファミリー向けのような感じで多くの作品が見られるので、月額料金の500円(税別)は、それほど高くない印象を受けました。これから発表されるであろうリニューアル後の作品の配信状況でそれなりの数の配信が行なわれるなら、単に見るだけと割り切ってそのまま契約してもいいかなと思えます。

 ドコモではdTVのサービス開始に合わせて、テレビに繋げてdTVを見るためのハード、「dTVターミナル」も新たに販売するようです。製品の写真を見ると箱形でリモコンが付いているようなので、chromecastよりテレビで見るためにはいいハードではないかと思えます。ただ、chromecastはドコモのサービスだけでなく、YouTubeなど多岐に渡って対応する動画サービスで使い分けられるので、スマートフォンを使えない家族にdTVを楽しんでもらうのならこのハード導入もありでしょう。逆に言うとスマートフォンの類を使いこなせない人でも専用リモコンがあれば簡単に使えるようにできるわけで、このままの流れでは同様のサービスを提供している携帯電話会社のサービスは何とかしないとドコモと差が開くばかりなのではないかとちょっと心配になります。

 元々テレビというのは誰でも見られるものであるので、あらゆる人にどう見られているを気にしながら作らざるを得ないところがあります。しかし有料でネット配信の動画番組を見ることが一般化すると、限られた人のみが見るという前提で作られた動画配信の番組なら、膨大なコンテンツの中の1つとして、過激な番組が制作可能になり、地上波ではとても流せない内容の番組も配信される可能性も出てきます。むしろそうした方法による発信の方が、これからの社会の中で様々な考え方を持った人の主張を理解するために役に立つかも知れません。


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