月別アーカイブ: 2016年6月

キャンピングカーショーの展示車 その4 大型キャンピングカーとトレーラー

ここまでは大型のハイエースを除き、キャンピングカーというよりも車中泊車を主に紹介してきました。短い日程での車中泊旅や一人から二人で利用するくらいなら十分かも知れませんが、こうした車をいざという時の長期の避難生活に使おうと思った場合にはなかなか大変だと思われます。

基本的には、キャンピングカーの装備としてベッドやテーブルの他には簡単なシンクがあれば調理以外にも歯みがきも車内でできます。サブバッテリーについては走行中に車の発電機や太陽電池パネルだけでは満足に充電できませんので、外部電源を取り込んだり、別にガソリンで動く発電機を搭載して非常用の電気を確保するなどの用意までしておくことがいざという時の力強い備えになるでしょう。

あと、長期化する避難生活の中で欠くことができないのはトイレの整備になります。これも、ポータブルトイレを使うにしても車内にトイレを使えるスペースを設置した上で、他の人から見られないようなプライバシーの保護できれば言うことありません。さらにシャワーが使えればと言い出せばキリがありませんが、そうした生活に必要な装備を全て持つような大型のキャンピングカーを持つという選択肢も当然出てくるのではないでしょうか。

トレーラーハウス

キャンピングカーショーでは主に海外で使われているとは思いますが車で引っぱるトレーラーの展示もありました。トレーラーの場合はナンバーを取る関係から車庫証明を受ける必要があり、気軽にというわけにはいかないかも知れませんが、いざという時には普通車でも引っぱって移動することのできます。自前のトレーラーを持ち、悠々とオートキャンプを楽しむというのもなかなかいい趣味だなと思えますね。

ただし、こうしたオートキャンプライフを満喫するためには、無断で道の駅にトレーラーだけ停めて車で買い出しに行くようなことをすれば当然顰蹙を買うわけですし、トレーラーを置いていてもそれが普通だと思えるような環境が日本でも整備される事が望まれます。それまでは小型の日本の状況に適した車でのオートキャンプおよび車中泊旅が主流になるかと思いますが、今後に期待しながら新たなキャンピングカーの動向も今後は見ていきたいと思っています。

※2016年に行なわれた「キャンピングカーショー」について書かせていただいた記事を以下にまとめさせていただきました。興味がある方はどうぞリンク先の記事もご参照下さい。

その1 外観を変えない軽ワゴンタイプ
その2 王道のハイエース
その3 ポップアップルーフかルーフテントか
その4 大型キャンピングカーとトレーラー


キャンピングカーショーの展示車 その3 ポップアップルーフかルーフテントか

現地で様々なキャンピングカーを見ていて目立ったのが、天井が開いて上が就寝スペースになる「ポップアップルーフ」を持った改造車が多くあったということです。これは、普通の駐車場で使う場合にはかなり目立つので人によっては好みが分かれるかも知れませんが、屋根の上にテントを張るような形になり、さらに布の部分がメッシュになっているものが多く、夏の暑さを凌ぐために駐車位置を工夫すれば風がテントを抜けていくようにできるわけで、車の中で寝るよりも快適です。

さらに、セカンドバッテリーを搭載し、電源を外部から取ることのできる車なら電源を自由に使えるオートキャンプ場に入れば、移動中に消費したバッテリーの充電だけでなく車内に入れた電化製品をバッテリーの残量を気にしないで利用することができます。まさに動くホテルとしての機能も持ち合わせるというわけです。

こうしたポップアップルーフは専用のキャンピングカーでも付けられているものがありますが、これまで紹介してきた軽ワゴンタイプやハイエースの改造車にも付けられていることが多く、ぱっと見は普通の車でもポップアップルーフを上げるだけで全く違う車に変身するという、ギミック好きの方からしても興味ある内容だろうと思います。

そんな中、ちょっと変わったものとして、ワゴンRをベースに作られたスズキのハスラーにポップアップルーフだけでなく、ルーフ部分に太陽電池を仕込んだキャンピング仕様車を見付けました。さらにオプションとして窓枠に仕込む換気ファンも展示車には付いていて、ちょっと暑いと思えるようなくらいの日なら車内で寝る場合でも何とか過ごせるような快適性が見込まれます。ハスラーは先日紹介したNbox+のように室内に就寝スペースを作ると運転席まで使ってしまうのですぐに車を動かすことができないという問題がありますが、これなら一人で使う場合はあえて車内をフラットにはしないことで、駐車場内をゆっくり移動するくらいならできそうです。

ただ、便利なポップアップルーフにも問題はあります。これは開閉式のサンルーフのある車に乗った方ならおわかりでしょうが、車内からポップアップルーフでできた空間に移動できるような車の場合、車体がひずんだり経年によるパッキンの劣化により雨漏りの可能性を拭い去ることができないというところは考えなければならないでしょう。そして、こうした車はどちらにしても高い買い物ですから、買い替えの時期にこの便利な機能を持つ車に買い替えるかどうするか、便利な機能なだけに考えてしまうところもあるでしょう。そんな不安を解消し、車を乗り換えても引き続いて使えるものということで展示されていたのがルーフテントを装着した車でした。

スペーシアとルーフテント

会場内にあったのは日産エクストレイルとスズキスペーシアの上に乗ったルーフテントですが、入る時に外に掛けたハシゴを使うのは大変かも知れませんが、こちらの方も場所を選ばずに寝たい時にテントをセットして中でぐっすり寝ることができる居住性を持っています。

X-TRAIL ルーフテント

その中でエクストレイルに載せていたルーフテントは手動だけでなく電動で動くデモンストレーションを行なっていましたが、これなら設営する手間も省けていい感じです。リモコンの他にスマホをリモコン代わりに使えるものも今では出てきているそうです。そうなるとリモコンを無くす心配もないということで、興味を引かれる方も多いでしょう。

ルーフテント最大のメリットとしては、新たにキャンピング仕様車を購入しなくてもルーフテントだけ購入すれば車中泊やオートキャンプができるようになり、車内については別に車中泊がしにくくても関係がないということですね。ルーフテントを載せることで重くなり走りや燃費にも影響はあると思いますが、トレーラーを引くより簡単に居住空間を自分の車に増やせるというのは、車を買い替えてもルーフテントを付け替えることで前の車と同じように車中泊の旅に出掛けられるということがメリットでしょう。

こうしてみるとどちらのタイプにするか迷ってしまう方もいるかも知れませんが、車内と一体化していて行き来ができるポップアッフルーフ、一度車外へ出ないと出入りができないルーフテント、さらに自分で車を選べるルーフテント、最初から乗る車が決まってしまうポップアップルーフということもあります。どちらがいいかというのは一概には言えませんが、どちらも大雨や台風など思わぬ天候の急変には撤収しないといけません。そんな事も考えながら自分はどちらのパターンに合うか考えるといいでしょう。

※2016年に行なわれた「キャンピングカーショー」について書かせていただいた記事を以下にまとめさせていただきました。興味がある方はどうぞリンク先の記事もご参照下さい。

その1 外観を変えない軽ワゴンタイプ
その2 王道のハイエース
その3 ポップアップルーフかルーフテントか
その4 大型キャンピングカーとトレーラー


キャンピングカーショーの展示車 その2 王道のハイエース

あくまで車中泊という範疇で車の入手を考える場合、専用のキャンピングカーほど駐車場で主張したくはないものの、できる限りキャンピングカーに近い車中泊プラスアルファの環境を手に入れたいと思う場合は、やはりベースとなる室内空間が広い車が好まれるところがあります。

今回のキャンピングカーショーでいろいろな車を見たのですが、普通車の4ナンバーをベースにした車の室内空間は思った程広くなかったので、コンパクトにまとめたいなら軽のワンボックスでもいいかなと(あくまで居住空間の話です)思ったりもしました。そうでなく、夫婦だけでなくお子さんも連れて車中泊に出掛けるとか、一人ないし二人で出掛けるにしてもいろんな装備を満載して居住環境を上げたいと思い、それでも専門のキャンピングカーまでは買いたくないという場合には、今回紹介するトヨタ・ハイエースをベースにした車が合っているように感じます。

ハイエース キャンピング1

ハイエースなら普通の駐車場でも何とか収まりますし、写真のようにオプションのタープやテントを出入口に付けると電源の取れるオートキャンプ場を利用すれば電化製品を十分に使いこなすことができ、自宅と同じような生活環境をそのまま外に持ち出せます。

ハイエース キャンピング2

さらに、利用人数が多い場合にはちょっと窮屈かも知れませんが二段ベッドをセッティングして多くの人が足を伸ばして寝ることが可能になります。利用する人数や装備によってどういう改造をした方がいいかという事は変わってくるとは思いますが、まさに「動く家」という感じで使えるのがハイエースベースのキャンピングカーのいいところだと思います。また、設計の仕方でこの写真とは違った形で、キャンピングカーのようにシンクやトイレを車内に配置した上で就寝環境を確保するようなこともできるでしょう。

そして、このサイズではぎりぎり日常使いにも使えるというのがポイントが高いところですね。理想的には日常の買い物用には軽自動車がもう一台あれば言うことはありませんが、これ一台でも何とかなりそうです。

そしてもう一つ、ハイエースベースの車を持つメリットということで言えば、車を乗りまくって処分するようなことになっても、それなりの高値で買い取ってもらえる可能性が高いということです。これは主にハイエースの過走行車についての話です。国内では過走行のハイエースが引き取り手がなくても、海外用に輸出され、海外で人気なため引き取り価格も上がる傾向があります。そこまで高値で購入しても十分商売になるのは、多くの場合後部に座席を置いてバスのように使われる用途が多く、現地でお金を稼げる車として更に活躍することが見越されているのです。

現地には多くの日本車が入っていることもあり、現地で修理専門の業者も多く、日本で手に入らない部品は自分らで作るなどしてある事味メンテナンスの面でも安心なのだそう。将来的にこの傾向がずっと続くかというとそこまでは言えないものの、別の車がハイエースのように売れなければ中古車の市場に入ってこないわけですし、何よりこの文章を書いている時点ではハイエースの中古車相場が高いので、今後もその傾向が続くなら、古くなればほとんど0円で買い叩かれるような車とは違い、乗り潰すほど使った後であっても資産としての価値も持続するというわけです。

ただし、そうした人気がある車の宿命として、管理をしっかりしておかないと盗まれるリスクも他の車と比べると高いことが挙げられます。基本的なことですが、どんなに短い時間であっても車から離れる時にはキーは取ってロックしてから車を離れることが大事ですし、自宅に置いていても盗まれるケースも有るため、盗難対策および、盗難を保証する自動車保険のうち車両保険の加入はかなり古くなったとしても必要であるということは頭に入れておいた方がいいと思います。

※2016年に行なわれた「キャンピングカーショー」について書かせていただいた記事を以下にまとめさせていただきました。興味がある方はどうぞリンク先の記事もご参照下さい。

その1 外観を変えない軽ワゴンタイプ
その2 王道のハイエース
その3 ポップアップルーフかルーフテントか
その4 大型キャンピングカーとトレーラー


キャンピングカーショーの展示車 その1 外観を変えない軽ワゴンタイプ

先日の休みのうち1日を利用して、近くで「ふじのくにキャンピングカーショー」というキャンピングカーの展示会があったので行ってきました。私の車中泊のスタイルではなかなか見ることができないものなので、今の車中泊とキャンピングカーの関係を確かめるという点についても、行って見て来ようと思ったので、修理上がりのフィットの調子を確かめる意味でも約1時間かけて会場であるエコパ駐車場の特設会場を目指します。

開場は午前10時からとのことでしたが、定刻にはすでに多くの人が集まっていて、中に入るまでには列に並ばなくてはならず、入場まで時間がかかってしまいましたが、中はじっくりと見ることができました。

一言で「キャンピングカー」と言っても、今ではいわゆる「車中泊車」とでも言えるような車も混じっており、購入したいと思っても事前にどういう装備が必要なのかを考えて購入計画を立てることが大切ではないかと改めて思います。

そんな中でまず紹介したいのが、あからさまにキャンピングカーには見えない車です。改造した車をそのまま売るパターンも有りますが、指定の型式の車は別途購入し、改造費だけ負担するような形で作る場合もあります。

エブリィキャンピング1

車種として会場内で見掛けたものの中で一番多かったのは、軽自動車のワンボックスカーをベースにしてフラットなマットをセットした車でした。オプションを付けないノーマルな改造なら車体価格が130万以下という安さで車中泊用の車が手に入るようなものもありました。軽ワゴンの場合は前の席を倒さなくても大人2人が寝られるスペースは作れます。予算に応じてサブバッテリーやシンク、FFヒーター、テレビや電子レンジをデモンストレーションしている会社もありました。恐らくオプションを全て付けると軽でも200万円を越えると思いますので、あくまで必要なオプションだけを付け、後から装備を揃えていくようにしてもいいでしょう。

エブリィキャンピング2

車内はマットの下が荷物スペースになっていますので、このスペースの中に荷物を全て詰め込むことができれば、車中泊車としては必要十分な環境になるでしょう。また、こうした軽ワゴンのベース車として4ナンバーの貨物車でなく5ナンバーの乗用タイプを推す業者が多かったというのも印象的でした。

というのも、車の走行性能自体は5ナンバーの方が価格が高い分いいわけですし、人を乗せるように作っているため外装もよくなっています。旅行以外の時でもマットをたためば座席を出して4人が乗れるというファミリーカーとしての利便性もあります。

ただ、安さと手軽さで言えば4ナンバーの車を自分で車中泊用の車としてDIYするということも腕に自信がある人ならチャレンジしてもいいような気もします。すでに家族で使う車があって、改めて車中泊用に車を増やすような場合は、税金も安いですし4ナンバーの軽ワゴンを自分で作るのも一つの方法です。どんな車に仕上げるかという試行錯誤の中で、今回のような業者の作った改造車を見ながら自分なりの形を模索していくのもいいのではないでしょうか。

Nbox+ 1

また、今回出ていた車の中には、軽ワゴンでないタイプの軽自動車を車中泊用に改造した車も出品されていました。Nbox+をベース車として作られた車ではマットをセットすれば同じく大人2名が寝られるようなスペースが出現しますが、こうした車の場合は写真のように軽ワゴンとは違って運転席と助手席を潰さないと寝られないので、車中泊用にセッティングした状態で車を動かすことができないというディメリットがあります。ただ、車の走行性能は軽ワゴンと比べるとかなり良く、燃費面でもかなり有利になります。さらにできるだけ目立たないシチュエーションで車中泊をしたいという場合にはこうした改造を施した車が便利でしょう。ベース車の価格が高いので、装備を充実させると予算的に厳しい場合もあるかも知れませんが、軽自動車でもここまでできるという意欲を感じることができました。

※2016年に行なわれた「キャンピングカーショー」について書かせていただいた記事を以下にまとめさせていただきました。興味がある方はどうぞリンク先の記事もご参照下さい。

その1 外観を変えない軽ワゴンタイプ
その2 王道のハイエース
その3 ポップアップルーフかルーフテントか
その4 大型キャンピングカーとトレーラー


フィットのプラグ交換

先日紹介したアクセルをふかすとガクンガクンとなることのある不具合に不安を感じ、みてもらうことにした私の車の修理ですが、案の上というか修理屋さんのところでは再現しなかったそうです。とりあえず走後距離が10万キロを超えた頃だったということで、何の不具合が出ていなくてもプラグ交換をする事は今後も乗るならやっておいてもいいとのこと。こちらもそれで直るならと思ってプラグ交換をお願いすることにしました。

プラグは普通の車では4本ですが、私のGD1フィットには8本もあることがわかりました(^^;)。とりあえず、中に入っているものと同じプラグを8本換えてみるということになり、交換した車が昨日戻ってきました。

BKR6E-11

取り外したプラグは交換したプラグの箱に入れて持ってきてくれたのですが、型番からノット検索すると高いプラグでないノーマルのプラグであることにまずはほっとしました。支払いの請求はまだなので下手をするとコイルも交換して7万から8万くらいの出費も覚悟してはいましたが、とりあえずとは言えそこまでの出費は発生しなさそうです。

今後この状態で乗ってみて、同じような事が起きるならその時はコイルを見てくれることになったので、願わくば、このままこのトラブルが収まるように願いたいものです。ただ、こうした不具合を除けばエンジンも調子がいいですし燃費も十分満足が行くものです。次回の車検まで問題が出なければ、そのまま車検を通してもう2年は十分乗れると思うのですが、キャンピングカーでもバンでもない車で車中泊できる車としてはフィットはすこぶる具合が良く、さらに車中泊していても実にその場に溶け込んで目立たないので、できることならもうしばらく乗っていたいと思うのですが、今後何事もないように祈ります。


IIJmioとOCN モバイル ONEのサービスの差とは?

2016年7月1日からサービスの変更を発表するMVNOが少なくないのですが、日本を代表するMVNOであるIIJmioとOCN モバイル ONEでもそうした発表がありました。この2社が昔から様々なサービスを先導してきたようなところがありまして、今回の発表はどちらの方が魅力的なのか、確認してみることにしました。

まず、IIJmioですが、月5GBまでのバンドルクーポンが利用できる「ライトスタートプラン」について、クーポンが7月1日から6GB/月に増えます。これは、OCN モバイル ONEとの比較というよりも、6GBのプランのあるBIGLOBEあたりを意識しているのかなという気もするのですが。もう一つの変更点は、3GB/月のミニマムスタートプランと、ライトスタートプランにおいて、SIMカードを1枚追加し最大2枚での運用が可能になります。なお、SIMカードを追加する場合は月に400円が余分にかかります。

他のMVNOと比べるとそれほどびっくりするような変更はなかったような感じですが、OCN モバイル ONEは、考えようによってはかなりすごい付加サービスを開始することになったのです。

それは、今までトライアルサービスとして提供していたWi-Fiスポットの接続サービスを正式なサービスとして開始するということです。合わせてスポットの数も飛躍的に増やし、主に西日本が中心になりますが全国で約82,000ヶ所で利用できるようになります。

今でもスターバックス、Pronto、タリーズコーヒー、ロッテリア、セブン-イレブン、ローソン、イトーヨーカードーをエリアとしてかなり使えるWi-Fiスポットを提供してきましたが、今まではトライアルサービスだったため、期限後にサービスを止めるのか有料のオプションサービスになるのかが見えていませんでした。

さらに7月15日から「DoSpot」のエリアでも使えるようになるなど、MVNOでのWi-Fiサービスの中では一番の充実度を誇ると言ってもいいでしょう。さらに、このサービスを利用できるのはプリペイド契約を除く全てのプランで、千円以内のデータプランでも追加料金なしで利用できてしまいます。

こうなると携帯大手三社の提供するWi-Fiサービスとは何なのかという感じになります。携帯大手三社では基本料金が安いプランに加入していてもWi-Fiサービスを使わせてくれません。それがOCN モバイル ONEでは最安の千円を割るプランでも使えるわけですから、今まで携帯大手三社のWi-Fiサービスが使いたいと思って離れられずにいた方も、乗り換えがしやすくなるでしょう。

このように見ていくと、IIJmioとOCN モバイル ONEの差というのか客観的に見てかなり開いたかなというのが正直な気持ちです。今までは低速に切り替えても最初だけ高速で通信できるバースト転送の機能はIIJmioとその系列のMVNOだけが使えていたのですが、OCN モバイル ONEでもバースト転送が使えるようになりました。

またIIJmioは低速でも3日で366MBを超えると更なる規制がかかるのに対し、OCN モバイル ONEでは低速での利用に関しての規制は行なっていません。同じ3GB/月のプランではかろうじてIIJmioの方が安いものの、1日110MBのプランの方が使い易いという人がいたら、通信品質に相当の差を付けないとサービス面ではもはやIIJmioは太刀打ち出来ないのではないかと思ってしまうほどです。

これから夏に向けて、ロケットモバイルが通話プランに参入し、さらに夏にはLINEモバイルが新たなMVNOとして参入してきます。ますますMVNOの競争は激しくなっていくと思うので、個人的にはIIJmioにはもっと頑張ってもらって、見ているこちらがびっくりするような新サービスであったりプランを出して欲しいと思うのですが。


車の不安はできるだけ早く解消しよう

私の今乗っている車は平成18年のフィット(GD1 後期型)ですが、10万キロを越えたところで思わぬ不具合に見舞われました。アクセルを踏んで発進すると急にガクガクし出して、最悪の場合エンストを起こしてしまうのです。気付いたらエンジンの警告灯が点灯していて、これはまずいと懇意にしている修理屋さんに飛び込みました。

一通りの症状を伝えると、恐らくコイルとプラグの不具合かも知れないと言われ、ひとまず入院となりました。最近は忙しくて例年のように日帰りのドライブにも行けていなかったのですが、もし旅の途中でエンストを起こし、そのまま車が動かなくなったらと思うとゾッとします(^^;)。そういう意味では街乗りをしている時にこういった症状が出てくれて良かったと言えなくもありません。

ただ、車を修理屋さんに入れるために中の荷物を全て出したのですが、改めてどこに何を入れていたのかということがわかったりして、今回のトラブルではずっと荷物を入れっぱなしにするのではなく、一旦中味を出してみてこれは本当に車に載せていていいものかを判断した方がいいのかなとも思ったりしました。

今回紹介した症状も、最初は何やら加速する際にガクンガクンするなと思ったものの、それほど大ごととは思っていなくで、そのまま乗ってしまっていました。これは、あらゆる事に関係するかも知れませんが、やはり何かおかしいと思うことがあったらひどくなる前に専門家に相談するなりしてその原因を客観的に調べてもらうことが大事です。

特に自分の体と車だけは、すぐに用意した別のものが使えるわけではありませんので、日頃のお手入れとともに不具合に気付く敏感さを持っていたいとしみじみ思った次第です。車の修理の内容についてはいくらくらいかかるのか、ミッションに不具合があるのかどうかということも含めてまだ明らかになっていません。そうした点についてはまた改めてお知らせさせていただきます。


災害で土地を離れても続けられる「仕事」「学校」の必要性

先日、また震度4という大きな余震が起きた熊本地方ですが、その直後に記録的な大雨が降り、死傷者も出る災害となってしまいました。今後も大雨が降る可能性があるとの事ですので、現地で生活している人にはできるだけ土砂災害の恐れがないような場所に逃げて安全を確保して欲しいのですが、今回はそうした災害に対峙する際の行動にまつわる事について考えてみます。

少し前の事ですが、建築家で車中泊にも通じる「モバイルハウス」を利用した0円生活を提唱する坂口恭平氏の熊本地震に遭遇した際のコラムを読む機会がありました。この方は元々東日本大震災で福島第一原発事故が起きたことで、それまで住んでいた横浜から実家のある熊本に移り住んだという事でも知られています。

当時東京近郊に住んでいる方の中でも、放射能汚染を恐れ、放射能汚染の心配のない地方へ移住する方はいたようです。坂口氏はその主張として、自分の家を持たず、土地にも執着しない生き方を実践しておられたことは存じ上げていたので、あの地震の後どうしたのかと思って興味深く読ませていただいたのですが、今回の熊本地震における逃げっぷりも見事という他なく、最初の地震が起こった4月14日から数えて5日後の4月18日には熊本から横浜に居を移してしまっています。

今後も坂口氏家族はさらなる逃避行をされるのだと思いますが(元々放射能の影響が恐ろしくて熊本に逃げてきたという事ですから)、これから坂口氏の子供が大きくなるにつれ、現在と同じようなペースで家族で逃げ続けることができるのかという事は少々気にかかります。幸い坂口氏はツイッターやコラム、著書などによる発信を今後も続けていかれると思うので、その動向について今後も注目していきたいと思っています。

ただ、全ての人が坂口氏とその家族のように身軽に逃げられるわけではなく、普通に一つの場所に留まらざるを得ない一般の人がいるという事も確かです。私ですら今いる場所を完全に捨てて車上生活をしながらでも逃げられるかと言われるとちょっと考えてしまいます。

それでも、できることなら余震に怯えることない場所まで逃げたいと思っている人は少なくないでしょう。さまざまなしがらみがある中で、安全な場所に避難できる環境を整えていくことが大切だとしみじみ思います。

今回のように地震のショックも冷めない中で、大雨の影響による土砂災害で命を落とす人が出てしまうというのは大変ショックなことでした。何とかして余震や土砂災害の心配をしない場所へ多くの人が避難できる方法がないものでしょうか。

現実問題として家族が生活の基盤として根ざした場所から離れる場合、新しい土地に移り住むためにはいったんやめたり諦めたりしなければならない事があります。それは仕事だったり子供の学校だったり、長い間お付き合いをしてきた近所の方や友人との絆だったりするわけですが、連日のように余震が起き、夜中に揺れていないのに目が覚めてしまうような精神的な影響を生むよりも、山や川を超えて、それほど余震や土砂災害の影響の少ない所に車で移動して、そこで車中泊するだけでも違ってくるでしょう。しかしそれができないというのが多くは生活の基盤が災害の被災地を中心にして存在しているからだと思われます。

避難生活が長期化する中、学校をどうするかを考える時、例えば正式な越境入学でなくても災害の影響が少ない所にできた避難場所で現地の教諭が勉強を見てあげることで学校に行ったのと同様な就学の仕組みを作るとか、逆にタブレット端末を配るなどしてテレビ電話システムを使った大学予備校のようなビデオオンデマンドによる授業を先生と生徒を結んでどこでも受けられるという方法も考えることができるでしょう。仕事についてもそもそも会社に毎日出社するのではなくて、電話およびモバイル通信とパソコンを使ってある程度距離のある場所でも打ち合わせは電話で行ない、細かな資料などはデータ通信で送ったりという在宅勤務の仕組みを作り、出社は毎日でなくても大丈夫な働き方を容認するとか、できることはあるはずです。

学校や企業だけでなく政府や地方自治体がそうした取り組みに助成するなどして、普段からある程度の在宅でもできる仕事や学習をこなせるような業務を当り前のものとして、いざという時に遠くへ逃げても仕事や学習が続けられるような仕組みがあれば、だいぶその後の暮らしは変わってくるはずですし、小さな子供を家で世話をしながら仕事ができるといというような事ができれば、災害が起こっていない平常時の生活すらも劇的に変える原動力になるかも知れません。

今回の熊本の場合、土地から離れることのできない農業に従事している方も多く、単純にモバイル通信を使った方法だけでは物事を解決できない部分も出てくるかと思いますが、サラリーマン所帯だけでも人が被災地から移動すれば、残った人もできる限り危険の少ない場所を選んで避難生活が送れるようになり、被災地でのストレスという点でも軽減が期待できます。

さらに、完全に在宅のままでネットが繋がってさえいればできる仕事が一般化すれば、そもそもどこに住んでいても仕事として成立するわけですから、日本全国に散らばる社員を電話とネットだけで結ぶ会社があってもいいような気もします。まずは熊本の被災地で避難生活を続ける方々が、今後の余震が続くかも知れないという状況で、災害の不安だけでなく仕事や学校についての不安を解消していけるような取り組みが行なわれることを期待します。


防災ラジオの選び方 その2 高性能なラジオをあえて選ぶ場合

災害に備える中でラジオを準備する場合、ラジオ局がいつも安定して入感するような場所に住んでいる場合には前回紹介したような小型のラジオを一つ用意すればいいわけですが、元々地元局すらうまく聴けない場所に住んでいるような場合は、もう少し感度のよいラジオが欲しくなる場合もあるでしょう。

そして、こんなことは考えたくありませんが、地元局の送信設備自体が被害を受けた場合、今まで強力に入っていたラジオ放送が聴けなくなる場合があるかも知れません。そうした場合に備えるという意味でも夜間だけでなく昼間でも何とか遠方の放送局の電波を捉えられるような性能のラジオが欲しいと思う方もいるかも知れません。

ただその前に確認しておきたい事があります。現在の日本のAM局はたくさんありますが、その中でも送信出力の大きい放送局を日中でも捉えることができるラジオがあれば、十分もしもの時に対応して地元局が復旧するまでの情報を入手することができます。

ICF-EX5

私が持っているラジオの中では、国内で売られているホームラジオの中で一番内蔵バーアンテナが長いICF-EX5(現在はICF-EX5mk2として販売されています)が遠距離受信に有利なラジオと言えるでしょう。このラジオはまだスマホで全国の民放が聴けるRadikoのサービスがない時に日中というより夜間に地元以外の放送局をより多く聴こうと思って購入したものですが、日中でも普通のラジオでは聴こえない放送局が入ってきます。

ちなみに、災害時に役に立ちそうな放送局のリストとして、AM放送の中でも100KW以上の高出力で送信している局のリストを作りました。以下のリストの中から自分のいるエリア外からでもいくつかの局が聴こえるようなラジオがあれば万全だと言えるかも知れません。

・NHK札幌第一 567KHz 100KW
・NHK東京第一 594KHz 300KW
・NHK福岡第一 612KHz 100KW
・NHK大阪第一 666KHz 100KW
・NHK東京第二 694KHz 500KW
・NHK札幌第二 747KHz 500KW
・NHK秋田第二 774KHz 500KW
・NHK大阪第二 828KHz 300KW
・NHK熊本第二 873KHz 500KW
・TBS東京放送 954KHz 100KW
・文化放送 1134KHz 100KW
・ニッポン放送 1242KHz 100KW

ただし、国内における出力が大きくても、普段は地元局の信号によってかき消されていたり、夜間などは海外の強力な宣伝放送に邪魔をされている場合があるので、近くて高出力な放送局であっても思ったようにうまく聴こえない放送局があるかも知れません。ちなみに私のICF-EX5で日中聴けるのは、NHK東京第一・NHK東京第二・ニッポン放送までは普通に聴けます。夜になれば大阪も秋田も聴けますが、このリストにはない558KHzのラジオ関西(20KW)が日中でも聴くことができます。

これは、周辺に大出力の放送局がなく、淡路島に送信設備のあるラジオ関西が東方向に指向性のある電波を送信しているために聴けるようになっていると思うのですが、そう考えると上記のリストの中でも地元局が止まっている状態では、もしかしたらもう少し聴けるものも少なからず出るとは思います。

問題は、ICF-EX5はホームラジオの分類に入るような大きなラジオなので、なかなか防災ラジオとして用意することは難しいということです。そして、アナログ式のラジオということで、本当にこの周波数に合っているかどうかを確認するのが難しいということもあります。ただ最近はデジタル方式のラジオも多く出ていて、感度を保ちながら選択度もそこそこなDSPラジオも、それほど高くない金額で購入することができます。

私が持っているものの中ではデジタル表示ができるDSPラジオということで中国のメーカーTECSUNのラジオPL-380があるのですが、このラジオが小型ながらかなり性能が良く、ICF-EX5で入感した放送局の周波数をダイレクトに入力すると(デジタル表示なので周波数を入力すればその放送局に合うのです)そのまま同じように聴けてしまうことがしばしばありました。

個人的にはこのくらいの感度であればICF-EX5でなくてもPL-380でも何とかなりそうなので、私のいざという時に持って逃げるラジオとしては今のところはPL-380で決まりです。ただこのラジオのウィークポイントと言えば、単三電池を3本使用していて、モバイルバッテリーから充電しつつ使えるものの、電池が切れてしまったら使えないということです。

PL-380を充電

しかし、このラジオに繋げるminiUSBのコードと手回し発電でスマホの充電もできる「TY-JKR5」も一緒に持って出れば、いざという時は写真のように「TY-JKR5」とPL-380をUSBケーブルで繋いで手回し発電をしてSL-380に入れたニッケル水素電池に充電することが可能になります。

また、このPL-380は短波の受信も可能なので当然ラジオNIKKEIも受信可能です。もしうまくAM局を聴けない場合に安定して情報を入手する手段が増えるのはいいことです。さらにAMをあえて国外仕様の10KHzごとの刻みに変更すると国内用だと1620KHzまでしか受信できないところ、1710KHzまで聴けるようになります。マニアックな話になりますが、ICF-EX5でも受信できない全国の灯台放送まで聴けるようになりますので、防災ラジオとしてだけでなく車中泊で全国を回るような旅のお伴にして、全国の港町にたどり着いたらその場で灯台放送を聞くには最適なラジオとも言えるかも知れません。

PL-380については私以外にも評価している個人のページも簡単に見付けることができると思いますので、その実力について御存知ない方はぜひいろいろと調べてみて下さい。


防災ラジオの選び方 その1 小型の手回し発電ラジオの感度は?

これから書く話は、ラジオ好きな人でないとあまりピンと来ない話ではありますが、気にされる方は気にされるAMラジオについての性能の話です。ただ、一つ新たな流れの中で言うと、今まではAM自体が聞きにくかった地域でもAMラジオ放送局が聴けるように、AM放送の内容をFMで同時送信する試みが既に始まっています。

このようなAM局再送信がされるFMの周波数というのは、以前はアナログテレビ用に使われていた90~108MHzの「ワイドFM」と呼ばれるものです。今後防災ラジオに限らず普通のラジオを購入する際にも90MHz以上の周波数をカバーするものをまずは選ぶようにしましょう。

そういう前置きをした上で、いわゆる一般的な防災ラジオについて考えてみることにします。先日、防災ラジオとして久し振りに購入したのが東芝の手回しハンドルの付いたキャパシタに電気を溜めるタイプのラジオ「TY-JKR5」ですが、手の中にすっぽり入り、電池も単四電池2本で動くポケットタイプのラジオということで、ラジオとしての基本性能を追い求めることは当然無理があることは承知していました。

アナログラジオの場合、その性能は内蔵のバーアンテナの長さに比例するところがあります。大型でアンテナが長ければその分感度は良いですが、小さなバーアンテナしか搭載できないような場合はどうしても感度が弱くなる傾向があります。

ソニーICF-9との比較

今回改めてその受信能力について報告しますが、ラジオ自体の性能としては、私の持っているラジオの中では単三2本で長時間使えるソニーのICF-9よりも若干感度的には劣る印象です。僅かではありますが写真のように「TY-JKR5」(写真下のラジオ)の方が小さいので、その大きさを比べるとラジオの中にあるバーアンテナが短いような感じです。私の住んでいる静岡県内の場所ではいわゆる地元局を除くと、日中でも車で走っていると何とか普通に聴けるのがニッポン放送くらいなのですが、「TY-JKR5」ではそのニッポン放送も場所によっては受信が苦しいという感じになってしまいます。

それと、全般的にダイヤルの同調位置範囲が広く、かなり適当にダイヤルを合わせても信号が強力な地元局を受信できるのですが、それが仇となり地元局近くにある他の放送局が聞こえず、ずっと強力な地元局が鳴っているという状態になっています。

ただ、このようにダイヤルの同調位置範囲が広いラジオというのは少々周波数がずれて合ってしまっても大きな音で放送が入り、結果として安定して使えるということで(電波が強いことが条件にはなりますが)、ラジオに慣れていない人が急に使っても使えるように「TY-JKR5」は作られているという事になるのかも知れません。

また、日中は地元局しか入らなくても夜になると遠方の放送局が強力に入ってくることがあるのがAMの特徴なのですが、いわゆる感度が良く細かい放送局をしっかり合わせることができるラジオの場合にはそれこそありとあらゆるラジオ局が入ってきてしまい、混信の元になるケースもあります。

最初に紹介したように、多くのラジオでなかなか受信できないラジオ局を受信できるようにするため、FMで同時送信することが既に行なわれている今、大きな地震が起きても地元局の送信設備が残っているならば、十分既存の防災ラジオでも受信できるようになっていると思っていいでしょう。

災害時にはAM局の同時放送がFM局でされたり、コミュニティFM局の方が地元の事細かな情報をAMローカル局よりも流しているケースも多いので、AMの感度が悪くても地元のコミュニティFM局が聴けるかどうかが大事だという側面もあります。今後はAM局だけでなくFM局の聞こえ具合についても確認していくことが大事になるでしょう。

今回は「TY-JKR5」について見ていきましたが、FMの感度については一応コミュニティFM局が自宅でも聴けるくらいの性能はあってほっとしました(^^;)。同じくらいの大きさのポケットラジオや防災ラジオでも、その性能については同じようなものだとは思いますが、特にFMの場合はロッドアンテナの長さを比べてみて、より長いものを購入した方ががいいと思います。

「TY-JKR5」は販売価格が高いので受信性能もいいのでは? と思ってしまう方もいるかも知れませんが、この販売価格は他の日本メーカーでは採用していないキャパシタを充電用に使っているからこの値段になっているのではないかと私には思えます。どちらかというと、これまで説明してきた通り、ローカル放送局をうまく聴くためにチューニングされているということをご理解の上こうしたラジオは購入されるのがいいと思います。